チャイヤン・ポーンソン先生は現在チャイヤプム県にあるトライミット・ピタヤ学校に勤務する36歳の教師です。2012年から現在まで、ダルニー奨学金の担当官もしています。自身の経験から、奨学金の必要性について語ってくれました。
私は子どものころに両親が離婚し、学生時代は奨学金制度を利用して勉強を続けていました。当時、奨学金担当の先生がサポートをして下さり、中学1年の時から学士号を取得するまで支援を受けていました。その経験が、私を助けてくれた先生のような教師になるという夢のきっかけでした。そして教師になったあかつきには、自分のように奨学金を必要としている生徒のために精一杯サポートをするという目標を立てていました。教職に就いてからは、生徒のために様々な基金の奨学金制度を調べています。
生徒にとって、教師はとても身近な存在です。教師として、私は生徒にとって模範とならなくてはいけないと思います。生徒が社会に貢献できる存在に成長してくれること、またそれを見守ることを望むためです。そのために様々な側面で生徒に道を示すことができるよう努力をしています。国の人材となる生徒を育てる中で教育制度は最も重要な役割を果たします。
近年、恵まれない子どもたちにとって家庭環境が主な問題となっています。両親の離婚、祖父母との生活、また場合によっては親が季節ごとに仕事を求めて他県への移住を繰り返すことがあります。子どもたちは親と一緒に引っ越しをするため、移住を繰り返す家庭だと、彼らはそのたびに学校を中途退学しなくてはいけなくなってしまいます。もともと住んでいた県に戻ってきても、復学することは難しくなります。
奨学金制度を利用できれば、教育費を支払う親にとってもその負担を軽減することができます。学用品を買うためのお金を節約し、生活費そのものや生徒の学校での食費、その他校外学習のための費用などとして使うことができるようになります。
EDFのダルニー奨学金制度に関わることで私が感じるのは、スタッフはみんな友好的で、問題に紳士的に取り組み、いつも奨学生を守ろうとしていることです。そして支援者も心から人を助けたいと願い、生徒へ奨学金を贈るだけではなく、学用品のプレゼントをはじめ様々な側面から支援をしてくださっているということです。
最後に、EDFグループのスタッフならびに支援者の皆様のご多幸と健康、そして繁栄をお祈り申し上げます。希望を持って、この新型コロナウィルスの危機を共に乗り越えましょう。
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