2017年に中学1年生になるチャーさん
シリカンヤー・バーンプラコンさん、ニックネーム、チャーさんは14歳ですが小学校6年生で、ブリーラム県のバーンラムナンロン小学校に通い、母方の祖母と二人だけで粗末な家に住んでいます。両親は3歳の時に離婚し、父親は新しい家族と生活しています。学校に2、3度訪ねて来ましたが、ここ2、3年は姿を見せません。母親はプーケット県に出稼ぎ中で、年に1、2回帰省します。仕送りは3、4ヶ月に一度、1000〜1500バーツ程です。
チャーさんの祖母、ワンニー・サウェーンドントリーさん65歳は日雇いの仕事のため収入は不安定、サトウキビの収穫、草刈り、ゴムの樹脂集めたといった重労働は、高齢のため現在は難しいです。そのため毎月の収入は不十分で、チャーさんは祖母の仕事を手伝ったり、時には祖母の代わりに仕事をします。放課後と土日に手伝うのは屋根に葺く茅(かや)を織る仕事です。乾燥した茅と道具が家に持ち込まれ、祖母とチャーさんが指定の大きさに茅を織ると、1つ7バーツで引き取られます。放課後は急いで帰宅して仕事をしますが、宿題や家事もあるので、1日で仕上がるのは1つか2つです。この仕事で祖母とチャーさんが得る収入は毎月500〜700バーツで、これは学校に関わる費用や食費になります。
チャーさんの学校での様子を先生に聞きました。「両親が離婚後は父方の祖母と父親、父親の新しい家族と一緒に住んでいました。父親は仕事に出ると何週間も帰宅しない事があり、チャーさんの勉強を見る時間を満足に持てず、チャーさんは小学校1年生で留年しました。2年生に進級する時に母方の祖母と暮らす事になり、この学校に転校してきました。その祖母は小学校2年生までしか学校を出ておらず、勉強を見てあげる事ができません。チャーさんは読み書きが不得意で、授業で友達について行けない時があります。ですが学校にいる時はいつも負けない様に頑張ってます。留年した事を同級生がからかっても、チャーさんは怒った事はありません。頑張って勉強して、よく先生の手伝いをしてくれます。」
1つだけお願いができるとしたら、今は何をお願いしたいか、EDFのスタッフはチャーさんに質問しました。
「勉強の機会が欲しいです。読み書きがしっかり出来るようになり、知識を得て就職し、祖母を養いたいです。」とチャーさんは答えました。「将来は警察官になりたいです。福利厚生が手厚く、自分と祖母が生活できるからです」。
チャーさんの話はEDF財団の奨学金に応募してきた子供の一例です。彼らは必ずしも勉強が得意ではなく、成績が優秀ではありませんが、勉強熱心で、将来の仕事のために知識を必要としています。足りないのは勉強する機会と学費です。このチャーさんの辛い中でも頑張っている話を読まれた皆様も、彼らに勉強の機会を贈る事が可能なのです。
2017年度進学の子どもたちへの募金は、2017年5月31日まで行っていますので、恵まれない子どもたちに、教育を通して、夢を待つことの出来る機会を与え、将来、この子供達が、タイの社会を支える良い大人になっていくために、皆様には、ご支援・ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
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