奨学金を待ち続けている子どもたち
奨学金を待ち続けている子どもたち
2022年中学校就学の子ども達への寄付は10,088人分を目指しておりますが、現在(2022年5月1日)6,250人分のご寄付が集められ、2022年6月30日の締め切りまであと1か月となりましたが、まだ数多くの子どもたちが皆様のご支援を待っています。そんな子供達の中には、昨年度の奨学金に応募しながら支援を受けることが出来ず、今年度一年分のみの奨学金を改めて申請する子どもたちも沢山います。その中から2人の子どもからの手紙を紹介させていただきます。
 
ラックティカー・セーンアタ(ニックネーム:ネーン)14歳 現在はナコーンラチャシーマー県にあるバーンノーンマーク学校に在籍している中学1年生です。今年(西暦2022年)ネーンは中2に進学するために奨学金に応募してきました。

ラックティカー・セーンアタ(ニックネーム:ネーン)14歳
 
現在ネーンは両親と二人の妹と一緒に暮らしています。ネーンの家は小さな平屋の木の家です。その屋根は瓦でできていて、壁は合板でできています。ネーンの家族は自分の土地を持っていません。
 

 
 
ネーンの両親は日雇い労働者です。普段、芋を掘ったり、とうもろこしを収穫したり、草を刈ったりして収入を得ています。1回の日雇いの仕事で250〜300バーツをもらっています。しかし、そのような仕事は毎日あるわけではないので、仕事がないときはネーンの両親は森に入って、木を集めて、燃やして、木炭を作っています。ネーンの家族は一袋の木炭を30バーツで売っています。もらったお金を家族の日常生活費に使っています。また一部のお金を貯めて、ネーンと二人の妹の学費にも当てています。
 

 
放課後や土日に、ネーンはいつも家事を手伝ったり、木炭作りを手伝ったりしています。日雇いの仕事がないとき、ネーンはよく木炭を袋に詰めて、家の近くにあるコミュニティへ木炭を売りに行きます。一袋の木炭は30バーツです。とうもろこしの収穫の仕事があれば、ネーンは両親を手伝います。とうもろこしの収穫で一日200バーツ貰えます。
 

 
学校の休みにも、家族の食事のために、ネーンはよく父を手伝って、家の近くにある堀で魚を釣っています。このような方法で毎月家族はできるだけ節約して、余ったお金をできるだけネーンの学費のために貯めています。

ネーンは将来看護師になりたいです。看護師は安定した職業で、人を助ける仕事だからです。看護師になれれば、両親を世話することもできると、ネーンは思っています。

“私は長女なので、あと二人の妹を世話する責任もあるし、両親の仕事を手伝って、私は学校にいけるようになんとか頑張ってお金を貯めなければなりません。この奨学金を頂ければ、もらった奨学金を文房具、制服、または中3への進学のために、そのお金を大切に使わせて頂きたいと思います。”
 
     
タワンシャイン・ウィルンパン(ニックネーム:シャイン)14歳 現在はスリン県にあるサムロンターブウィタヤーコム学校に在籍している中学生1年生です。今年(西暦2022年)シャインは中2へ進学するための奨学金に応募してきました。
 

タワンシャイン・ウィルンパン(ニックネーム:シャイン)14歳
 
シャインの家族は、お母さんと4人の兄姉と、シャインの6人家族です。シャインはこの家族の末っ子です。シャインのお父さんは長い癌との戦いの末、2年前に亡くなりました。
 

 
シャインの家族は自分の農地は無く、家族の家を建てるために小さな土地しかありません。家族の家は小さな平屋です。屋根は錫屋根でボロボロの状態で、穴も開いています。家族はお金がないので、補修することもできません。毎回雨が降ると、雨水が家の中に入ってしまいます。生活環境がとても苦しいです。
 
シャーンと母親
 
シャインの両親は元々ゴミを回収して売る仕事をしていました。家族は古いピックアップトラックを持っているので、運転して村を回りながら、他の家からもう使わない古い電気製品や紙、ガラス瓶やペットボトルを安く買い込んでいました。時々、ゴミ捨て場へ行き、売れそうなゴミを回収して、分別して、リサイクル工場に売っていました。父親が亡くなった後、お母さんは代わりに車を運転し、ゴミを回収しています。週末にはシャインがいつもお母さんの仕事を手伝っています。ゴミを運んだり、家の前でゴミを分別したりしています。家の前はいつも中古製品や後で工場へ売りに行くゴミでいっぱいです。家への入り口はいつも小さく見えます。ゴミの売却からの収入は月にわずか1,200~1,500バーツです。
 

ゴミからの収入は家族の生活費やシャインの学費にはとても足りません。シャインの母はもっと収入を増やすために、草刈りやとうもろこし栽培、ラバータッピングなど他の日雇いの仕事を同時にやっています。収入はいつも不安定で、時々全く仕事がない時期もあります。

家族が貧しいので、シャインの兄姉のほとんどは中3を卒業出来なくなってしまいました。例え卒業出来ても、高校には行けず、すぐ働かなければいけなくなりました。できる仕事も日雇いの仕事で低収入です。とてもシャインの学費や家族の生活を賄えません。

シャインはできれば、将来農学を学びたいと言っています。夢は農園のオーナーになることです。そうすれば、バンコクに行って就職しなくても、地元で母を世話することができるとシャインは言っています。

今年度(2022年度)は、中2に進学したいので奨学金に応募しました。もし奨学金を貰うことが出来れば、学費に使い、余った部分を少しでも貯めて中3への進学に使いたいとシャインは思っています。「この奨学金を頂けたら、僕は将来良い仕事に就いて母を世話できるようになるために、勉強を頑張って、母の仕事も手伝うことを約束します。」

2022年度進学の子どもたちへの募金は、2022年6月30日まで行っています。恵まれない子どもたちに、教育と学校生活を通して、夢を待つことの出来る機会を与え、将来タイの社会を支える大人になっていくための支援に、皆様の前向きなご参加をお願い申し上げます。皆様のご協力を心からお待ちしております
 
     
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