2021年度の障がい者奨学金を申し込んだ、プラパーワディー・ナーウォンさん 両腕に障がいを持つ少女のお話
2021年度の障がい者奨学金を申し込んだ、プラパーワディー・ナーウォンさん 両腕に障がいを持つ少女のお話  2021年度の障がい者奨学金を申し込んだ、プラパーワディー・ナーウォンさん 両腕に障がいを持つ少女のお話です。
 たとえ障がいがあって生まれても、家族が貧しくても、彼女は自分の生活に障がいがないかのように耐えて、必死に勉強しています。

 スリン県にある、ニコムサーントンエーンプラーサート小学校の6年生である13歳の少女、プラパーワディー・ナーウォンさん(ニックネームはクックカイ:鶏という意味)は両親、そして10歳の弟と暮らしています。
 母親はメイドと日雇いの仕事をしており、父親はガソリンスタンドの中で車のタイヤを修理するお店を営んでいます。
 家族の主な収入は父親のタイヤの修理の仕事によるもので、毎月お客さんの数によって多かったり少なかったりしますが、家賃や生活費の支払いに追われて毎月ぎりぎりの生活を送っています。
 

 今住んでいる家は借家で、家族の住居とタイヤ修理のお店が一緒になっています。家は平屋で、一部はタイヤとその部品置き場になっており、それ以外の場所はどちらかといえば狭い寝床になっています。
 

 妊娠時の異常により、彼女は生まれた時から両腕がありませんでした。
 そのため彼女は、腕のかわりに両足を使って自分のことをするという、一般の子供たちと違う生き方をしなければなりません。例えば字を書く、食事をする、トイレに行く、シャワーを浴びる時に、両足を使います。幼稚園から小学3年生まではとても幼かったため、担任の先生が特別に手助けをするように気を配ってくれていました。
 

 彼女が学校に来た時、先生はなるべく彼女が自分でできるようになるように訓練させることを第一に考えました。そして、クラスの仲間たちと同じように、いろんな活動を行いました。先生はさらに、彼女を助けるクラスの仲間が常に一緒にいるように心がけました。それにより彼女は、自分は他の人と変わらないと感じるようになり、毎日学校に来ることが好きになりました。

 
 彼女は日頃からよく活動に参加して、学校の踊りや、ニュースを読むこと、そして字を丁寧に書くといったコンテストの代表となり、優勝しました。
 

 
 母親と弟は時々、掃除の仕事に行くことがあるため、彼女は皿洗い、家やお店の前の掃除、あるいはタイヤの修理部品の小さなものを取るなど、出来る限りお店の手伝いもしています。
宿題が終わって時間がある時は、彼女は弟を誘って家の前で一緒にバトミントンをします。彼女はラケットを脇にはさんで打ちます。両親も時々一緒にします。

 “私がこのようであっても、私はくじけたことはありません。私には温かい家族がいます。私を愛してくれる両親と弟がいます。助けてくれますし、応援してくれます。友達もいます。私を見捨てることなく指導し面倒を見てくれる学校の先生が、いつもそばにいてくれます。「私はみなさんが大好きです」 と伝えたいです” 

 彼女が自分で書いた手紙のメッセージの一部が、2021年度奨学金を希望するためにEDFに届きました。今年、彼女は小学校を卒業して、同じ学校の中学1年生に進学するところです。彼女は大学まで卒業して、将来は教師になることを希望しています。この奨学金を受け取ることができたら、彼女はくつや制服などの学用品を購入するために使います。通学費用の負担軽減にもなります。また、進学のために貯金もします。

 EDFは2021年から「障がい児の通常学校への通学促進のための奨学金活動」を開始しております。彼らは教育と学校生活を通して、毎日学校で友達と一緒に楽しく勉強できると共に将来の夢を持つことができます。そんな彼らの頑張りを応援するため、皆様のご協力をお願い申し上げます。
 
      
ご興味がある人は「障がい児支援のご案内」の下記のリンクをご覧ください。
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