タンヤー・ニッタヤワン
タンヤー・ニッタヤワン 80歳代の祖母のために頑張っている小6の女の子

タンヤー・ニッタヤワン(愛称はターン)は、生まれた時から、両親の顔を知らずに育ちました。ターンは12歳の女の子で、ヤソトーン県コーワン郡バーンラオノイ校に通う小学6年生です。彼女は、80歳を超えた祖母と、同じ学校に通う中学2年生の14歳のお兄さんと一緒に暮らしています。

これまで一家の家計を支えてきた祖母は、バイクが交通事故にあって転倒し、祖母は脚を骨折してしまったのです。脚は元通りには動かなくてまた常に痛みがあり、外出することが難しくなりました。そして、二人の孫を養うために働きに出ることも出来なくなりました。祖母は家で寝ていることが多くなり、代わって、孫が祖母の面倒をみるようになったのです。
 


家の台所
 

12歳のターンは、毎日、午前2時に起きます。近所に住む、タイのお菓子を作って販売する女性商人のお手伝いをするためです。ターンは、材料を混ぜる仕事から、それを火にかけて混ぜ合わせ、お菓子の形にして袋に詰めるまでの一連の工程をこなします。このように午前7時まで働いて、それから家に戻って水浴びをし、身支度を整えて学校に行くのです。収入は、その女性商人の売上によって変わりますが、平均すると一日、わずか30-50バーツにしかなりません。この他にも、学校が終わってから、あるいは土日に、青ネギを収穫する仕事をします。こちらも1回につき15-20バーツと、わずかなお金しか稼ぐことができません。ターンのお兄さんも、家計を支えるもう一人の働き手です。お兄さんは、水を汲み上げる車を運転して、水田に水を送る仕事をしていますが、この仕事も一回当たり、村人からわずか20バーツをもらえるだけなのです。
 






毎朝、学校に行く前に仕事をする

女性商人がお菓子を作らない日は、ターンの家族は食べ物を買うお金がなくなってしまい、食事を我慢しなければなりません。このようなことが、度々あります。ターンは、つらいけれども、どうしていいのかわからないので、我慢するしかないと言っています。でも、ありがたいことに、ターンがお手伝いをしているお菓子の女性商人は、時々、朝食や夕食を食べさせてくれます。学校の先生も、ターンとお兄さんに、時々、食事代を援助したり、学校から支給されない洋服などについては、寄付を集めて、二人にあげるようにしています。

ターンは自分のことを次のように話しています。「私は、国語の勉強が大好きで、国語の成績が一番いいです。次に好きなのは理科です。将来は何になりたいのか、まだわかりません。今はただ、中学校に進学して、仕事をしてお金も稼いで、毎日ご飯を食べることが出来るようになりたいのです。私は、お婆さんのことがとても可哀想です。私とお兄さんは、時々、お婆さんのために、ご飯を買うことが出来ないからです。でも私は、お婆さんが大好きなので、くじけないで、これからも頑張ります。私は、高等教育を受けて、たくさん給料がもらえる仕事に就きたいです。これまで私を育ててくれたお婆さんに恩返しがしたいのです。もし、奨学金がもらえるなら、私はそれを大切にして、本当に必要なものにしか使わないでしょう。そして、そのお金を進学するためにとっておきたいのです。」




 

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