パンナワディー・クムグットリンさん
パンナワディー・クムグットリンさん  以前に支援してくれたドナーに会った元奨学生の誓い 

今年4月、EDFは寄付をしてくださった日本人の方がコーンケン県の元奨学生を訪問されるのに立ち会う機会がありました。その際、彼女にインタビューをしたので、皆様にご紹介したいと思います。


自己紹介と子どもの頃の生活を教えていただけませんか?
私はパンナワディー・クムグットリン(ニックネームはオーム)と申します。今、20歳でコーンケン県のアジア専門学校(College of Asian Scholars)看護科の3年生です。2001年から2003年までEDFの奨学金をもらいました。奨学金をもらった経緯は、当時の担任の先生が家庭訪問にいらっしゃり、大人と同じように働かなければならない私の生活の大変さをご覧になったからでした。私と弟妹たちはノートとペンと鉛筆しか持っていなくて、教科用は一冊もありませんでした。その理由は、家庭がとても貧しいということと、もうひとつ、母は喘息の持病があり、あまり働けなかったからです。それで、父と私が家計を支えなければなりませんでした。
 
 奨学金をもらってから、どのような変化が起こりましたか?
奨学金がもらえると知りとてもうれしかったです。勉強の励みになり、これからもっと頑張ろうという気持ちになり、言葉では言いあらわせないほどでした。いただいた奨学金で私自身とそして弟妹たちの教科書や文房具も買うことができ、学習の環境が格段によくなりました。以前は試験前に短時間図書室で勉強するだけだったのですが、奨学金のおかげで、家で勉強できるようになりました。
 
 現在の生活はどうですか?
現在も母の健康問題があります。母は余病を併発し、高価な薬を飲まなければなりません。母に症状が表れたのは、ちょうど私が看護科に合格したときでした。そのために働きに出ようと思いましたが、父も母も私が希望どおり進学することを望み、両親は私の学費のために必死の努力をしてくれました。
 
現在、父一人が働き、その収入は母の薬代と私の勉強の費用に消え、以前と同様生活は苦しいです。生活費を削るために私は食事を我慢する日もあります。これが正しいことではないことは私もよく知っていますが。今はただ、あと数ヶ月で卒業し、就職して給料をもらい、両親を楽にしてあげられるようになりたいと願っています。
 
 寄付をしてくださった日本人の方が4月にいらっしゃり、その方に会いましたね?
寄付をしてくださった日本人の方がコーンケンにいらっしゃるとEDFから連絡があって以来、ずっとドキドキしていました。会う日が近づけば近づくほど緊張してきました。私は外国の方と知り合うのは初めてでしたし、何を話したらいいかもわからなかったからです。
 
お目にかかった日、私は妹も連れて行き、通訳を通して話しました。その日本人の方はとてもやさしい方で、私たち二人の生活などを尋ね、その後、夕食に連れて行ってくださいました。
 
私はこの方がタイまで訪ねて来てくださったこと、それから、進学したいという夢を実現してくださったことに本当に感謝しています。この日、このご恩は絶対に忘れない、両親に親孝行する、弟妹たちのいい姉になる、そして卒業したらいい看護婦になることを誓いました。
 

 
(2009年6月、ダルニーニュース19号より)
Connect with EDF
594/22 Patio Ratchayothin, Soi Phahonyothin 32, Sena Nikhom 1 Rd.,
Chan Kasem, Chatuchak, Bangkok 10900 THAILAND | +6625799209 to 11
EDFは1994年には財務省から255号の税制優遇措置団体に認可されました。EDFへの寄付の領収書は所得金額から控除され、この分は所得税が課税されません。 © 2011 EDF Thailand