ベンチャポーン・レーポン
ベンチャポーン・レーポン お母さんと2人、孫の3人を背負って森で収穫するヌックちゃん
ベンチャポーン・レーポンことヌックちゃんは、コンケン県ノーン・ナーカム郡バーン・ナー・ディー学校の中学2年生です。2013年にEDFダルニー奨学金を受け取った7,639人のうちの一人です。
 
現在、14歳のヌックちゃんは、お母さんと4~6歳の孫3人と暮らしています。この孫というのは、ヌックちゃんの2人のお兄さんが、まだ赤ん坊のうちにヌックちゃんのお母さんに預けにきた子ども達で、それ以来たった一度も連絡がありません。お父さんは、ラヨン県の建築現場でもう何年も働いています。ほんの時折、1回1,000バーツの送金があります。お母さんは、日雇いとして働いています。タピオカ芋や砂糖きびの収穫をし、一度に100~150バーツの収入です。しかし、これは家族と小さな3人の孫を養うのにぎりぎりの金額です。ですから、ヌックちゃんも母さんを助けるため休みの日にはいつも日雇いの仕事をしなければなりませんし、出来る限りの家事もします。
 
雨季になると日雇いの仕事はあまりありませんので、お母さんとヌックちゃんは、森で収穫したものを売ることでいつも収入を得ています。毎週土曜日と日曜日は、お母さんと森に入ってきのこやたけのこを探すため、ヌックちゃんは朝5時に起きなければなりません。そして、市場へ持っていって売るために袋詰めする時間が必要ですから、森で過ごすのは午前10時ぐらいまでです。お客さんは村の住民や学校の先生達で、きのこは一袋10バーツ、たけのこは一袋15バーツ(一袋約500グラム)で売れますので、売り上げは1回で約200バーツです。

 
 たけのこの袋詰めが完全
 
誰も世話をする人がいないため、お母さんとヌックちゃんで3人の孫を毎回背負って森に入らなければならないのが大変です。また、濡れて滑る山道を登るときは危険ですし、蛇やムカデなど森の中の竹やぶや湿ったところに生息している毒をもった生き物に遭遇するという危険にも立ち向かわなければなりません。ヌックちゃんは何度も滑って転びましたが、幸運なことに大事には至りませんでした。

お母さんと森でたけのこを探しているヌックちゃん
 
たけのこの皮を抜いて洗ってから、袋に詰める
 
先生は私達にこう話してくれました。「ヌックちゃんは人生を懸命に生きている、礼儀正しく真面目な生徒です。また、手芸コンテストで何度も学校の代表になるくらい野菜やフルーツのカービングの才能があります。子ども達に学ぶ意欲がうまれますし、貧しい子ども達に自分の能力の限り勉強に打ち込むチャンスを与えることができるので、生徒がEDFの奨学金を受け取ることができて嬉しく思います。」
 

ヌックちゃんは奨学金を受け取ったことについて次のように話してくれました。「私に奨学金を下さった方にとても感謝しています。奨学金の一部は、将来の学費のために貯金しています。もしチャンスがあれば、いい先生になるという将来のためもっと上の学校に進み、精一杯勉強します。」
 
ヌックちゃんと担当の先生





 
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