アンカナー・プラトムパーニット
アンカナー・プラトムパーニット 教育機会をいただいたことに対しての感謝
 ネーイ(本名:アンカナー・プラトムパーニット)は15歳、ナコンラーチャシーマ―県ダーンクントット郡のバーン・プラマカム・サマッキー校に通う中学校3年生の女の子です。彼女はEDFの奨学生で、我々は2012年11月29日に彼女の家を訪問しました。

 我々が彼女の家に到着した時、ネーイと弟、そして4人のお婆さんが出迎えてくれました。支援者が自宅にまで来てくれたことに、感激して大歓迎してくれました。

 彼女たちは高床式の古い木造の家に住んでいます。家にはきちんとした壁がありません。部屋は広間になっていて、そこにこの家に住む7人が一緒に寝ています。その7人とは、ネーイの他に、4人のお婆さん、弟1人といとこの女の子1人です。ネーイはたった一人で、この家族全員の生活の面倒をみなければなりません。

 彼女の父が亡くなった後、母は居所がわからなくなり、子どもにも連絡をしてこなくなりました。それ以来、ネーイは学校での勉強の他に、家族みんなを養うために働かなければなりませんでした。

 彼女は、お婆さんや弟たちを養うために、7歳の時から日雇いの仕事をしていたと聞き、私たちはとても驚きました。最近ネーイは、朝7時から夕方6時まで、家の掃除の請負、キャッサバ・唐辛子・トウモロコシの収穫の仕事を日雇いでやっています。これだけ働いても、一日の収入は、大体150バーツにしかなりません。

 しかも、仕事が終わって家に帰ってからも、家のあらゆる仕事をやらなければなりません。たとえば、家族全員の洗濯物を洗っています。同居しているお婆さん4人のうち、家の仕事ができるのはネーイは1人だけです。後の3人は、身体に痛みが出るようになり、家の仕事を手伝うことができません。4人のお婆さんがそれぞれ得ている収入は、毎月、政府が高齢者に支給している福祉金の500バーツだけです。

 私たちが、奨学金について尋ねると、ネーイは「受け取った奨学金は、学校が供与してくれない勉強道具などを買うのに使い、余ったお金は、進学した時のために銀行に預金しています。」と答えていました。

 またネーイの夢について尋ねると、「将来は建築家になりたいです。というのも、学校の勉強の中で美術が好きで、成績も一番いいからです」とはっきりと答えてくれました。お婆さんたちは口々に、「いつまで元気でいて、ネーイを支援できるかわからない。でもネーイがこれからも勉強を続けられるようにしてあげたい。そうすれば、私たちのように苦しい生活を送らずに済むし、弟たちの面倒も見てあげられる。」と言っていました。

 ネーイは、恵まれてはいないけれども、教育を通じて、家族が貧困から抜け出すために、より良い将来をつかみ取ろうとする強い意思のある子どもの一人です。しかし、ネーイのような子どもにとって、「教育」とは手を伸ばしても手に入れることが大変難しいことなのです。というのも、「生計を立てること」が、当面の問題であり、それを日々解決していかなければならないからです。

 皆様の暖かいご支援のおかげで、ネーイと同じようにたくさんの恵まれない子どもたちは中学卒業まで勉強することができます。ネーイは『その奨学生たちの代表として感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。私たちは、奨学金を有効に使うことを約束します。』と力強く語ってくれました。




ネーイちゃんとのお婆さんと話す




家の状況






 
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