生活状況
タイ東北部で一般的な高床式の木造住宅に両親、祖父母、妹1人と住んでいます。祖父は64歳、祖母は59歳、妹は4歳です。
通学距離
自宅は学校から約2kmのところに位置し、毎日歩いて通学しています。
保護者の生活状況
祖父母はわずかな田んぼを所有していますが、体力的な問題があり、もう耕作はしていません。生活費は首都バンコクで働くビウちゃんの父親の収入のみです。母親も父親と一緒にバンコクに住んでいますが、働いていません。父親は、バーンクンティアン地区のカバン縫製工場に勤めていますが、月給はわずか3,000バーツです。
洪水発生後の一家の状況
洪水発生後、両親はシーサケット県に戻ってきています。水が引き、雇用主から連絡があるまで仕事がないためです。しかし、仕事が再開されるまで今後どのくらいかかるかは分かりません。普通に働けていた時は、月に1,000バーツかそれより少ない金額を仕送りしていました。ビウちゃんは父親から、水位は父親の膝まで達していて、機械が壊れたため工場の操業ができなくなったと聞いています。現在は、生きていくお金を稼ぐため細々とした日雇いの仕事を探しながら全員で暮らしている状況です。日雇いの仕事は、例えば村内にたまねぎを植え付ける仕事等ですが、収入は1日約80~100バーツ程度ですので、家族が多いため生活は赤字が続いています。
学業
一番好きな科目はタイ語と健康教育です。苦手な科目は英語です。
学校の先生からのコメント
ビウちゃんは、勉強がよくでき、礼儀正しく、学校の様々な行事にも常に積極的に参加しています。また、自分の意見をきちんと主張することができ、運動が好きです。
ビウちゃんは、祖母の代わりに家事をしなければなりません。また、放課後は急いで妹を保育所に迎えに行き、その後も面倒を見ています。ビウちゃんに今の状況について尋ねてみると、「くじけそうになることはないし、特に妹はまだ小さいので自分が責任を持って世話をしなければならないことはよく分かっている」と言っていました。将来は、恥ずかしがり屋ではなく自分の意見をはっきり言える性格を活かして何かに挑戦できるような仕事に就きたいそうです。
今回の洪水では、ビウちゃんはとても悲しい思いをしました。特に、両親が希望を失った顔で家に戻ってきたときにそれを強く感じました。本心では、両親と一緒に住めてうれしいけれど、両親に仕事がなく、一家に収入がないのが悲しいそうです。現在、両親は家にいて、工場からの再開の知らせを待つのみです。
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